エノク書22章における死者の霊魂の4つの区分

2021/09/22

死と復活

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エノク22章に記述されている4つの死者の魂の区分について書いていきます。エノク書は改ざされている可能性があるため読み手を混乱させることになりますが、個人日記ブログなので一応自分が忘れないためにも覚え書きとして保存公開しておきます。

義人たちの霊魂の区分

エノク22:1 そこからさらに道を進んで、別の場所にたどりつき、日没の方角に、大きくて高い、硬い岩からできた別の山をわたしに示した。2その〔場所〕には、4つの窪地があり、深さを有し、ひどくすべすべしていた、そのうち3つは暗黒で、ひとつは光り輝き、これの真ん中には水の源があった。そこでわたしは云った、「これらの窪地がすべすべしていて、非常に深く、見た目に暗黒なのはどうしてですか?」。3そのとき答えてくれたのがラパエール、聖なる天使たちの一人で、わたしの同行者であったが、わたしに云った、『これらの窪地は、死者の霊魂たち(義人と不義者)がここに集合させられるためのもの。人間どもの魂たちすべてがここに集合するよう、まさにそのように定められているのだ』。4そしてこれらの場所は、彼らの受付をなすのだ、彼らの審判の日まで、つまり、大いなる審判(キリストによる裁き)が彼らに対して行われるその定めの時、定められた時まで』。

死者の霊魂は4つに分類されます。そのうち一つが永遠の命と祝福を受ける義人たちの区分であり、そこに命の水が流れていると表現されています。続く8節で義人の受け皿が一つであることが説明されています。

6 そこでわたしはラファエル、わたしに同行していた天使に尋ねて、これに云った、「訴えているこの霊は誰のですか、彼の声がこのように天にまで達し、訴えているのはなぜですか?」。7するとわたしに答えて言った、『この霊は、兄弟カインが殺したアベルから出たものです、アベルは彼〔カイン〕を訴えているのです、その種が大地の表から破滅するまで、人間どもの種からその種が消滅するまで』。

このアベルの霊魂の訴えの叫びは比喩表現です。(創世記4:10)レビ記17章11節にあるように血が魂そのものであり、祭壇にふりかけて贖う代償の役目を果たします。それでアベルやその他の義人たちが理不尽な被害を受けて死ぬ時に流された血は意識がなくとも神に訴えかけます。(ヘブライ12:24)

これらの聖句からも明らかにアベルは意識がなくとも霊魂の叫びが神に届いていることが表現されてるのがわかります。

8.そのときわたしは取りまいているものすべてについて尋ねた、何ゆえひとつは他と隔たっているのかを。9.するとわたしに答えて言った、「これらの3つ〔の窪地〕は、死者たちの霊たちが隔てられるために作られた。(不義者と罪人の区分)そしてこういうふうに隔てられているのは、義しい人たちの霊たちのためである、ここにある水の源は、光り輝いているのです。

この書き方が非常にややこしく英語圏でも議論が飛び交っているしワテも数日悩んだのですが(ワテが頭弱いからかもしれんが)、4つのうち3つが不義者、斟酌ありの罪人を含めての魂の受け皿なんです。たった1つだけが義人たちの魂の受け皿でありそこに命の水が流れているとあります。黙示録22章2節には諸国の民を癒やす命の木の実や命の水が描かれています。清く生きた生前の義人たち、異邦人いわゆる未信者でも自分の命を犠牲にしてまで殉職された方々も含めてこの区分にいると推測できます。ちなみにアベルもこの区分にいます、なぜならマタイ23章35節で「義人アベルからゼカリヤの血が叫ぶ」と表現されている通り、はっきりと「義人」と述べられているからです。

このたった一つの義人の魂の受け皿には、ルカ10章25節に登場する未信者どころか異教徒の親切なサマリヤ人、マタイ25章34節から40節に登場するイエスの兄弟と知らずにクリスチャンに親切を示す未信者、ヤコブ2章13節にある憐れみ深い未信者や信者、ローマ2章10−15節良心的に生きた清い未信者や信者などが入ることになるでしょう。また娼婦ラハブは、自分の命をかけてイスラエルのスパイを匿い信仰を働かせ、イエスの先祖となり信仰の人としてみなされているので、娼婦のような生活を余儀なくされている人達が必ずしも罪人に区分されるわけでもないと言えます。事情があり淫乱な生活を余儀なくされた心の清い人たちが死んだ場合、神によって義人として復活させられるということです。(ヨシュア​記 2:1‐24 ; ヘブライ 11:31)

エノク102:7「われわれはあらゆる難儀を体験した。8 精根尽き果て、気力も衰えた。われわれは滅びた。9 言葉と行ないをもってわれわれを助けてくれる者はいなかった。10 救われる望みもなく、頭になるつもりがしっぽになり、11 難儀して働いても苦労は報われず、罪人の食い物にされ、乱暴者はわれわれの軛を重くした。12 われわれは、自分を憎む者に頭を下げたが、彼らは情けをかけてくれなかった。彼らから逃れたいと思っても、逃れる先がなかった。悲惨の中から訴えても、訴えは無視され、われわれの声を聞いてくれる者はいなかった」

104:1 義人たちよ、わたしはあなたがたに誓う。あなたたちの名は、大いなる方の前で、覚えられている。あなたたちの名は、栄光のまえに書きとめられている。あなたたちは空の光のように輝き、みんなの前に姿を顕わし、天の門は、あなたたちのために開く。2 あなたたちの叫びを、裁きを求め続けよ。それはきっと実現する。希望を持て。希望を捨てるな。3 あなたたちはみ使いたちのような大きな喜びに浸る。4 義人たちよ、罪人が威勢をよくしても恐れるな。彼らの不法から遠ざかれ。天の軍勢にくみせよ。5 罪人たちの罪はすべて毎日記録されている。6心の中で不義を犯すな。嘘をつくな。真理の言葉を変えるな。聖なる大いなるお方の言葉を虚偽だと言うな。11 義人たちと賢者たちには、書が与えられ、喜びと真理と豊かな知恵のもととなるであろう

義人や善人には宗教的背景は関係ありません。基本他人を思いやって誠実に生きた人たちや苦労しても心清く生きた誠実な人たちがヤフワによって義人の証印を押されます。彼らは義人の魂の受け皿で死の眠りにつきながら命の水と光を享受しているでしょう。

赦されない悪人と斟酌ありの罪人

10.そして、この区分がこういうふうに設営されているのは、罪人たちが死んで地中に埋められるとき、彼らの〔霊たちのために〕である、そして審判も、彼らの存命中は、彼らに行われない。11.ここで彼らの魂は,この大いなる苦悩のために,呪う者のための大審判と懲罰と苦悩の日まで,永遠に分離される。そこで彼は,彼らを永遠に縛り付ける。本当に彼は,この世の初めからそうであった。

ルカ16章26節では、金持ちとアブラハム、ラザロの間に深い隔たりがあるように描かれていますが、死の状態は比喩的に示されることが多いのでこれも文字通りではないと言えましょう。(ルカ9:60 コロサイ2:13 テモテ第一5:6)なので、裁かれるために復活する時の苦悩が比喩的に死の直後にあるように描かれていると言えます。審判の日に復活して報いを受ける区分です。

12.またこの区分はこういうふうに、訴える者たちの霊たちのためにも隔てられている、破滅について告発する者たちが、罪人たちの日々に殺された場合には。

この箇所ですが、ある英語サイトによると、義人たちで理不尽な滅びを被った魂の受け皿だと説明されていました。勝手にこの聖句に(義人)と書き足されてますが、エノク書本文にはそないな記述はない。タルムードでもそのように解釈してるようなことも書いてましたが諸説あります。ただ、思い起こしてほしいのですが、義人の魂の受け皿は上記で述べたように一つだけです。残り3つは暗黒の中にあるとラファエルが説明していますので、これは罪人で斟酌ある霊魂でしょう。アベルも金持ちに見殺しにされたラザロもクリスチャン殉教者たちも未信者でも清く良心的に隣人愛を示して亡くなった人たちは全て一つの命の水と光のある受け皿で安らかに眠っています。

罪人といえどもまだまだ斟酌があり理不尽な待遇を存命中に受けて死んだ、あるいは神によって直接裁かれて死の眠りに就いた憐れみを訴えている魂たちに分類されるでしょう。(コリント第一5:5 ; 11:30-32、ペテロ第一4:6)特に第一の手紙6章8節によると、コリント人たちは法廷での争い、ゆすり取り等の肉の業を慣わしにしているため裁きで死の眠りにつくケースがあり、「世と共に罪に定められないため」「サタンに引き渡し肉の滅びがもたらされて主の日に霊が救われる」と表現されています。神の裁きの裁量でサタンに引き渡され死に絶えるほどの報いを早い段階で受けた神の子たちは、もはや今説明している罪人の受け皿の区分にないのかもしれません。義人ダビデも殺人と姦淫を犯しましたがその都度肉の裁きを招いてますが、赦されました。存命中に裁かれて赦されるケースがあり、最初に述べた義人に区分されるということです。コリント第二2章8-11節では、淫行を犯した人たちを許すように諭していることから、上記の聖句からも肉が滅んでも霊が救われたとパウロが述べた死去したコリント人たちは復活すると言えるでしょう。

エゼキエル16章53節からは、ソドムとサマリヤの捕らわれた人たちが以前にように栄えるとあります。捕らわれた人とは罪人の犠牲者であり清い生き方をしてなかったとはいえ、その町々での罪人としての人生の存命中に滅びを被り神に訴えかける斟酌ありのイエスを知らない多くの罪人たちの霊魂でしょう。さすがにロトを訪れた天使たちを犯そうとした猟奇的な犯罪者は復活はしないと推測しますが、合意の上での性的不道徳や快楽に身を委ねた人たちでイエスを知る必要がある人達がいます。

エノク50:1.そのとき聖者と選民の上に変化が起こり日の光が彼らの上にとどまる。栄光と名誉が聖者に与えられる。2.罪人に対する災いが積み重ねられる苦難の日に義人は諸霊の主の名によって勝ち誇り、他の者達にそれを見せつける。それによって、彼らが悔い改めてその手の仕業をやめるようになるために。3.彼らは諸霊の主の名によって名誉を得ることはないが、それでもなお、み名によって救われる。主の霊は彼らに憐れみをかける。主の憐れみは大きいからだ。4.主は審判において正しく、主の栄光の前に不義は立つことができない。主の審判に際して悔い改めない者は主のみ前に滅びる。

マタイ11章20節からは、ツロやシドンがイエスを知っていたらとっくのとうに悔い改めていたとかソドムとゴモラの方がマシと述べられていることからも、神に裁かれて死に絶えても斟酌ありの罪人たちがいるということです。12章42節では南の女王が復活することが描かれています。

13.またこういうふうに、人間どもの霊たちのためにも設営されているのです、敬虔でなく、罪人で或る者たちが無法者たちの共犯者となった場合は。しかしこれらの霊たちは、彼ら〔無法者たち〕ほどには懲罰を受けることなく、審判の日に罰せられることなく、ここで甦らせなおされることもない」。

この墓にいる悪人たちは既に存命中に悔い改める余地がなく何らかの裁きや報いを受けたので死の眠りに就いていると推測できます。イザヤ26章14節に神々が死んで息を吹き返さないと表現されているように、死ぬと意識はありません。この13節の無法者という英単語は割と強烈なワードであり、犯罪を意味します。エレミヤ51章57節ではバビロンの滅びの際に「眠りから醒めない」とあり神から裁きを受けて死の眠りに永遠に就くケースもあるようです。

キリスト教が普及した現代においても悔い改めない不誠実な官僚や賄賂を受け取り冤罪事件を生み出し真犯人を野放しにするような検察や警察組織の個々の人々が地上で裁かれて報いを受けたのであれば、復活はしないでしょう。ただそんなケース少なくて殆どが裁かれるために復活する人たちやと思うけどね。

51:1 それらの日に地は委ねられていたものを返し、シェオルも受けたものを返す。破滅も元に戻される。

56:8 それらの日にシェオルは口を開けて、彼らは沈んでいって破滅に至る。つまり、シェオルが選ばれた者たちの前で罪人たちを飲み込むのである。

99:11 隣人に悪の手を伸ばす者たちは災だ、その者はシェオルで殺されるから。

まとめ感想

偽典で加筆の可能性が高く現実味がないので、現存する聖書にこれらの概念を導入する必要はないのですが、大体こんな感じで死者の魂は4つに区分されますね。

  1. 命の水と光がある場所にいる義人。
  2. 暗黒の中にいる罪人で、存命中に被った滅びを告訴して、許されて復活する者。
  3. 暗黒の中にいる、滅びが確定している無法者や共犯者たちのうち、存命中に裁かれ報いを受けたので復活がない者。
  4. 同じく暗黒の中にいる無法者や共犯者たちのうち、存命中に報いを受けなかったので、裁かれるために復活する者。

こないして分析すると、割と公平やなぁって思うてまうんやけど、皆さんはどないでっか?

それで余談やねんけど、千年統治後のゴグマゴグっちゅうのは、サタンが解放されたと同時に裁きのためだけに復活させられる無法者のことなんではないかね。復活した無法者にサタンが新エルサレム内部には命の木の実があるからそれさえ食べれば不滅になってやりたい放題できるぞとか惑わして猛攻撃して侵入を試みるんでしょう。

千年統治中には子孫繁栄の描写がありますが、平和な状況で千年生き延びた諸国民の子孫たちが大量に反逆するとは考えられにくいです。イザヤ65章20節では、死者が出ることをほのめかすような描写がありますが、多くの箇所では平和に子々孫々健やかに安住しているパラダイスの描写になっています。平和で幸福に満たされた状態でサタンのように変節する大艱難を生き残った諸国の民の子孫がいたなら、彼らは即座に裁かれ死に耐えることになるでしょう。

それでも、千年後のゴグマゴグは裁きのために復活してきた無法者たちであるとワテは推測しています。

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